非技術的イノベーション

「機械式時計」という名のラグジュアリー戦略』という本を読みました。知りたいと思っていたことが、驚くほどたくさん書かれていた。オメガを筆頭とするスウォッチグループが90年代から現在にかけて「ライバルの日本企業が頑固に技術革新競争を続ける一方、技術分野における根本的なイノベーションを導入することなく、世界有数の時計製造グループとしての地位を確立した」過程が細かく説明されています。

著者はラ・ショード・フォン(時計産業の都市として世界遺産)の出身。ただし、いまは京都大学で経済史を研究しているらしい。古い時計をいっぱい持っているのだろうか……、実家が時計工房だったり……とか、読後もいろいろ想像しちゃってます。

「機械式時計」という名のラグジュアリー戦略

丸い窓

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スマホには何も貼らないし被せない流派だったのですが、Zenfone5には純正ケース『ビュー・フリップ・カバー』を装着しました。テーブルに置いてもグラグラしにくくなった。カバーを開くだけでホームが現れます(ASUSロゴのあたりにマグネットが入ってるみたい)。丸い窓には時計や天気予報、懐中電灯のスイッチが表示されます。気に入ってます。

時計の測定器

これまで、時計を調整するときは”Wild Spectra“というAndroidアプリを使ってました。99円なのによくできていて、機械式時計の日差(1日に何秒の誤差か)を測るのが目的なら十分な機能を持っています。スマホ用イヤホンについてるマイクを時計に当て、ボタンを押して15秒ほど待つだけで測定完了。チクタク音の小さい時計の場合はバンドパスフィルタの設定が必要で、そこはちょっとわかりにくいのですが、少し試行錯誤すればイケると思います。

ただし、Wild Spectraが測っているのはチクタク音の間隔だけなので、日差以上の情報は得られません。一方、プロが使う測定器はセンサで拾ったパルス性の振動(刻音)を解析して、テンプ(らせん形のバネと円形の錘からなる振り子=機械式時計の心臓部)の運動状態を数値とグラフで表示してくれます。たとえば、テンプの振れかたが左右どちらかに偏っていたり、振れ角が小さかったり、といったことが分かっちゃう。この情報がより精密な調整をするときのヒントになるわけですな。

ワタクシは精度を追求するつもりじゃなかったので、専用測定器は買わなかったんです。Wild Spectraで満足してました。でも、レストア用時計の連続購入を200本到達を機にやめたら、新しい時計に触れなくなった反動か、これまでに直した(つもりだった)時計をもういちど点検調整してみたくなったんです。で、買いました。中国製廉価版測定器。

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マルチファンクション タイムグラファーNo.1000』という製品。Amazonで29,800円。ほんとになんでも売ってますな。青いグラフィック液晶が電子工作感を醸し出す一品。

本物のプロ用は一桁高価です。でも、いまはどんな分野でも中国製の廉価バージョンがあって、オシロスコープもそうだけど、値段相応の期待値で使えば役に立つことが多い。今回買ったタイムグラファーも、今まで気づかなかった時計内部の状態を明らかにしてくれました。一見正確なのにテンプの振りが不安定な時計が次々に見つかって、ちょっとショックだったり。でも、どういう不具合か分かるので、再調整のプランも立てやすくなったんじゃないかな。

今後しばらくは、時計を増やすのではなく、すでにあるものをより良くしていく方向で資源を使いたいと思います。あ、今後出揃うスマートウオッチは買うと思います。その準備としてスマホをASUS Zenfone5に更新しました。まだまだ物入りですな。

マルチファンクション タイムグラファー Machine Multifunction Timegrapher No. 1000

98歳の時計

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2個目のWaltham懐中時計が届いたので、1個目のムーブメントを2個目のケースに入れて出来上がり。この構造のケースが欲しかったんです。ベゼルと裏蓋がヒンジでつながっていて、ちょっとトリッキーなメカニズム。開け閉めするだけで面白い。材質は銀(Sterling silver)みたい。銀磨きクロスで拭いたらピカピカになりました。ムーブメントはモデル1894。シリアルナンバーから製造年は1918年と推定できます。第一次世界大戦のさなかですな。調整のしやすいムーブメントで、精度はいまのところ良好。しばらく懐(パーカーのポケット)に入れて使おう。

インターネットはスゴイという曲

Pomplamooseさんの比較的新しい曲に”The Internet Is Awesome”ってのがあって、SoundCloud等で聴いて面白いと思ってたんですが、それが完全にワンテイクのオーバーダビング無しで録られたものであることを知って驚きました。その様子がこの動画。