ノルウェーより

Jaga Jazzistというノルウェーのバンドのミュージックビデオ。人形劇仕立ての不思議なストーリー。他界したおじいさんの骨をもってノルウェーはオスローへやってきた若いドイツ人が、その地でおじいさんの秘められた過去に触れて大変な目にあう、という筋書き……この説明で合ってるかな。よくわかってませんが、音楽も含めていい味です。いいっていうか、狂ってるのかも。

万年筆で長い文を書く人

万年筆をいじりはじめたのはレストアを体験してみたかったからで、この歳になるまで一度も思い入れを持ったことはありませんでした。でも、時計もそうでしたけど、いじっているうちに面白みが湧いてくるんですね。じっくり使ってみて初めてわかることは多い。万年筆の場合は、インクと紙の組み合わせによって予想外の表情が生じるのがまず面白いですな。いろいろ買ってきて試してます。紙の種類を増やすだけなら、そんなにお金がかからない点もいい。

じゃあ、筆記具として万年筆を活用しているかというと、そうでもありません。手書きの道具はハイテックCと太めのシャーペンがメインです。50字以上のテキストはパソコンじゃないと書けません。今のところ、万年筆は落書きの道具。

そもそも万年筆って、頻繁なインク補充をせずに長い文を書くことができるから普及したんですよね? 夏目漱石の物欲エッセイ『余と万年筆』(青空文庫)には「墨壺のなかへ筆を浸して新たに書き始める煩しさに堪えなかった」ので万年筆を買ったとあります。当時の状況がよくわかる良い資料ですな。「下手な字をペンでがしがし書く」という表現が今風で面白かったりしたので、まだの方はご一読ください。

IMG_20160810_121604万年筆で長い文を書くのは、ワープロが普及する前は普通でしたよね。先日、埼玉大学で展示されているノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章さんの卒論を拝見する機会がありました。ワタクシの最初の感想は「わー、たぶんこれ万年筆で書いてるー」というもので、最近はまずそこに目が行ってしまいます。この卒論は1981年の発表ですな。ちなみにその4年後にワタクシが同じ大学に入り、ノーベル残念賞(ノーベル乾電池を液漏れさせると貰える賞)を授与されます。

なんの話だっけ? あ、そうそう、万年筆で長い文章を書く件でした。昨今は、街を歩いていても、まず万年筆の存在に目が行きます(ひと頃は他人のしている腕時計がとても気になった)。先日、立て続けに、喫茶店で万年筆を手にさらさらと原稿を書いている人を見かけました。女性と男性ひとりずつ。ふたりとも作家風だった。原稿用紙に縦書きで滑らかに書き綴る様子はカッコイイですな。でも、編集者視点で見ると、さらさらの手書き原稿を処理するのは面倒ですな。誰が電子データ化するんでしょ。

ワタクシも80年代には手書きで原稿を書きました。ただし、筆記具は鉛筆。編集部に万年筆ユーザーはいたのかな? 字数の制限が厳しい雑誌原稿を書くので、消して直せる鉛筆を使う人がほとんどだったと思います。そして、1990年にはパソコンへの移行が完了してたはず。万年筆を実用する、あるいは実用している人を間近に見る機会はなかったというわけです。現在は、新鮮な気持ちで万年筆をいじることができています。

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Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedは「月額980円で、12万冊以上の本、コミック、雑誌から好きな本を好きなだけお読みいただける読み放題サービス」。ワタクシも現在試しています。ちゃんと読みたいと思う本は、12万冊の1%以下? という印象ですが、それでも980円なら、月に数冊読みたいものが見つかれば元が取れますな。小さな図書館でぶらぶらする感覚、あるいは書店でゆっくり立ち読み(座り読み)する感覚が近いかも。こんなサービスが一般化したら、従来の書店や図書館や出版社や著者の立場はどうなっちゃうんだろう、という懸念もありますけど、まだ善し悪しを判断できる段階ではなさそう。使いながら考えるのがいいと思います。

聴き放題・見放題のサービスはいろいろ試してきました。でも、どれも数ヶ月で飽きちゃったんです。見たいものを消化すると、あとは探すのが面倒になって、使わなくなる感じ。Google Play Musicはかなり長く契約してましたが、少し前にキャンセルしました。また原稿仕事が溜まって、強力なBGM源が必要になったら、再契約するかもしれません。Amazonプライムは1年契約なので、使わなければモッタイナイと感じがち。それでちょこちょこテレビドラマを見たりしてます。MR.ROBOTとかFARGOとかシリコンバレー起業コメディーのBETASとか。……けっこう見てますな。Amazonのサービス設計・運用が優秀ということですかね。

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旅屋への旅

仕事が順調に片付いたので、予備日を使ってサイクリング。新井薬師の文房具屋さんで「紙」を買ってくるのが目的。走行時間は90分。暑いので、ゆっくり走りました。

往路途中、沼袋駅前のバス停で、停車中のバスを追い抜いたとき、ガツン!と大きな音が背後から聞こえたんです。明らかにヤバイ音量。すぐには止まらず、30メートルほど進んでから振り向くと、バスの後部にVWゴルフが追突していた。ノーズが潜り込んでしまったようで、後進するとバンバーが砕けて、また大きな音がした。バスの運転手さんは冷静に衝突部分へ歩いていき、電話をはじめた。そこまで見て、自分の行程に戻りました。

十分な道幅があって、バスが停車して数十秒が経ってからの事故ですから、ゴルフの運転手がよそ見をしていた可能性がありますな。実は、この日、なんでもない道で最徐行しているクルマに繰り返し遭遇しました。たとえば公園の脇の道。自転車でパスしながら車内をみると、スマホをいじってる。そして周囲を見ると、ポケモンGoをプレイしている雰囲気の人がたくさんいた。追突事故もポケモンGoが原因だったり? と想像しました。

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沼袋を抜けて中野に着くと、自転車をスーパーの自転車置き場に停めて、中野ブロードウエイのアンティーク時計をチェック。3階のジャックロードがすごい混雑。売れてる気配。ワタクシは何も買わず、スーパーで調達したオヤツ(小倉アイス)を摂取してから、また自転車に乗って薬師銀座へ。そのはずれにあるのが、旅を感じる文具雑貨店『旅屋』さん。満寿屋の紙を使った小さい原稿用紙を買おうと思っていたのですが、『クレールフォンティーヌ』というノートを買ってしまいました。インクに恋する紙だそうです。ウォーターマンの『Serenity Blue』で書いてみると、透明感のある青が浮き上がって、これが恋か……という気分になりました。

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このあたりまで来たら、新井薬師には必ず寄ります。小学生のころは、八の日の縁日によく来ました。この日は人影まばら。本殿の横に蓮が並んでいた。その写真を撮ろうと寄っていったら、参詣の人が賽銭箱の前で般若心経を唱え始めた。手を合わせて、目を閉じて、暗唱。自転車を押して境内から出るまでその声が聞こえてました。

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帰り道は、江古田・練馬経由。中野ほどではありませんが、駅前の変貌が目に付くエリアです。キレイなケーキ屋さんが突如出現したりするので、油断できない。食文化以外の文化はあまり発達してませんけどね。石神井川のアップダウンはゴリゴリ踏んで通過。ゼエゼエハアハア。帰宅して自分の調子に意識を向けると、予想ほど消耗していなかった。ようやく夏の暑さに慣れてきたということでしょうか。

クオーツダイバーズ

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古い腕時計は防水性が弱くなってますから、上手く整備できたと判断しても夏場に外で使うのは避けてます。汗や洗面の水がかかるくらいなら案外平気だったりするものの、やはり気になっちゃうので。この時期に着けて出かけるのは、スマートウオッチか新しめのダイバーズ。機械式のかっこいいダイバーズはたいてい大きくて高価なため、クオーツです。いま気に入っているのは、シチズンのチタニウム・エアダイバーズ200m。ベゼル径39mm。もうちょっと、あと1mmか2mm小さいと、もっと良いんですけどね。8500円で落札し、ベルトだけ換えました。まだ夜光がフレッシュで、暗闇に入るのが楽しいです。実用性で評価したら、こういう時計が一番。

もし、チュードルのミニサイズのサブマリーナ(自動巻き)が2万円くらいで手には入ったら、全力でメンテナンスして喜んで使いますけど、そういう奇跡は起きないので、夏の間はコレですね。時計趣味はお金が「かからない」と言えるスタイルを模索中です。

青い体験

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8月ですな。暑いですな。今日は午前中から気温が32度を超えた模様。生死の境にいる気がします。

冷房の効いた部屋で落札した万年筆をいじっていれば危険はありません……と思っていたのですが、さっきは危うかった。千円台で買ったWatermanをいじっていたんです。見た目はとても綺麗でサリサリと気持ちよく書けるペンでした。しかし、欠陥が潜んでいたのです。ニブの根元付近からインクが漏れて粒になり、ポトリポトリと垂れました。

気づくのが遅れたせいで、1滴だけ、MacBook Airのトラックパッドに落ちてしまった。広がったインクがパッドの端のわずかな隙間に入りこみ、スーッと広がって隙間から入っていくのが見えました。慌てて、テッシュで拭いたり、紙を差し込んで吸わせたりして対処しました。すごーく焦った。たぶん、筐体内までは到達しなかったと思うけど、パッドの端がうっすら青いままです。Watermanの”Serenity Blue”(静けさの青)というインクを使っています。