赤い衝撃

風雨の中、マイクロファンさんのAVRマイコンボードが届いた。8×8ドットのマトリクスLEDが載っている『AVR-PICO-2S』という組み立てキット。レッドインパクトシリーズと称される製品のひとつで、このシリーズはLEDやブザーなどの出力素子を搭載しながらコンパクトさも追求しているところが特徴ですな。お値段は2604円+送料。必要な部品は電池(CR2032)以外すべて含まれています。サクッと組み上げたい人には手頃なキットと思われます。

基板上でパーツが重なりあう部分があって、シルク印刷を見るだけでは戸惑うのですが、Web上の組み立て説明書を読みながら進めたら、とくに問題なく完成しました。出荷時にテストプログラムが書き込まれているので、電池をはめるだけで、マトリクス上を光が走り、ボタンを押すとブザーが鳴ります。カワイイ。自前のプログラムを組む際は、通常のAVR用開発ツールを使います。

今日は、食後のひとときをハンダ付けタイムとして過ごしたかっただけなので、ハードウエアを完成させたところで作業終了。純正の環境でプログラムを組むとなると、もう一段階強いヤル気が必要なのよね。このボードをWiringでプログラミングできたら幾分か楽なんだけどな。ていうか、ArduinoにマトリクスLEDとそのドライブ回路を乗せたバリエーションをマイクロファンさんが作るといいのに、と思った。

Microfan top←マトリクスLEDの他に、3つのスイッチ、ブザー、電池ホルダ、書き込みI/F用端子などが揃っていて便利そう。
Microfan btm←裏から見たところ。上の黒いのがブザー。電池と比べると、基板のコンパクトさがわかりますな。電源スイッチを取り付ける余地があると良かったかも。
Microfan side←横から見るとこんな感じ。LEDのあたりがややトリッキー。LED、抵抗、IC、ブザーが同じ空間に重なります。この部分を組み立てるときの順番さえ間違えなければあとは簡単。

未完成ばかり

NTSC

電子工作方面の取り組みは本を読むばかりで、実践が停滞気味の昨今。それでもきょうはブレッドボード上で音声合成チップSpeakjetをいじってみた。イエー!とかアハー!とか言う機械を作ってみたかったのです。でも、単純な発振器としては動いたけど、しゃべらせることはできなかった。真剣にドキュメントを読まないとダメっぽい。

写真は少し前に組んだ、8ビットマイコン(AVR)とソニーのコンポジットエンコーダ(CXA1645)によるビデオ出力回路。ローレゾなビットマップをブラウン管に表示したかったのです。サイバーだから。でも、この回路もうまく動かなかった。テレビにつなぐと、ギザギザに歪んだ画面が出現。それはそれでサイバーなんだけど、どこかが間違っている。たぶんもっと正確に動作するソフトウエアを書かないといけないんだろうな。

ブレッドボードを使うと、ハンダ付けをするよりも早く回路はできあがりますが、資料を読み込んだり、ソフトウエアを作り込んだりするのに必要な時間は変わりません。当たり前ですな。でも、ブレッドボードのスピード感で仕様が理解できプログラムも組める環境が電子工作の理想ですな。その方向で一番進んでいるのはやはりWiring/Arduinoなんでしょうか。

見て聴いて触ってきた

青山スパイラルで『いまからだ – IAMAS in Tokyo』を見学。若者たちの手で丹誠込めて作られた作品を間近に見る機会。とくに電子工作モノの場合、現物を触ったり聴いたりしないと伝わってこない部分が大きいので、物理的な空間で行われる展示会は重要だ。ケースの加工状態や基板のパターン、そして配線のハンダの乗り具合まで食い入るように見ちゃうよ! そうすると作り手の気持ちが伝わってくるんだね。気のせいかも知れないけど、伝わった気がした。情報量大!

今はビール飲みつつ、展示会で存在を知った言語処理系motionExpressのサンプルを見てるところ。motionExpressは「コンピュータ画面上のオブジェクトの動きを,主に物理法則(ニュートン力学)によって制御する専用のプログラミング言語」とのこと。実行ファイルがswfとして出力される点が興味深いです。

脈略のない変な動きシリーズ

パーツごっちゃり日比谷野音で清水宏のライブパフォーマンス『清水宏の真夏の大作戦!! やる気マンマン!日比谷ワンマン!』を観てきました。このクソ暑いさなかに野音が埋まるほど、ただでさえ暑(くるし)い清水宏の舞台を見に来る人がいるのだろうか? という疑問が正直なところありました。しかし、会場に入って驚いた! 埋まってる! 野音が埋まってるよ! すげえ!>やる気まんまん男! と、その人気ぶりを認識。
ワタクシ的にもっともウケた演目は、やはり脈略のない変な動きシリーズです。スプリンクラーとか……ププッ! いっしょに行ったR女史は「銀ちゃん」と叫びながら階段で転ぶシーン(蒲田行進曲?)で何度も爆笑してました。ツボにハマッたらしく、会場を出てだいぶたってからも、ひとりで「銀ちゃん……」とか言いながら笑ってた。脈略のない変な動きシリーズには、あとからぶり返してくる面白さがあります。

写真は、おととい購入した千石電商でときどき見かけるジャンクパーツの袋詰め。300円でした。封を切ると、まずコネクタがいっぱい。D-SUBの58ピンなんて絶対使わないよ……、アンフェノールの50ピンはまだマシだけど、オスだけあっても困る……、そんなのばっか。ということで、コネクタ類はすぐにゴミ箱行き。
下の写真はコネクタ類を除去したあとの状態。スライドスイッチが75個、基板用のプッシュスイッチが407個、その他に抵抗が100か200入ってました。単純に、値段を部品数で割ると、いっこあたり0.5円前後。安い。でも、「どうしようコレ?」な感じは残りました。

オフラインセミナー

MSP430『MSP430入門セミナー』へ行ってきました。MSP430ってのはテキサス・インスツルメンツ社のマイコンですな。写真はおみやげにもらったハードウエアのひとつ。基板上に1,2,3,4と書かれたマスがありますけど、そこがタッチセンサになってる。プログラムをうまく組めばiPodのホイールみたいなインタフェイスとして使うことも可能とのこと。センサといっても、特別な部品があるわけではなく、プリント基板の層間の容量を利用しているようです。タッチセンサ部の左にあるチップがMSP430。このボードは、ドングル状の開発用インタフェイスを介してPCのUSBポートに接続します。手のひらサイズのコンパクトな開発環境。ちょいサイバー!

若い頃は、セミナーの類が嫌いでした。自分で資料を読めば済むじゃんか! と思ってました。でも、昨今はちょっと違って、座ってるだけで話して聞かせてくれるんだから、こんなラクな情報収集手段はないよなー、とか思ったり。
ま、会場まで行くのは面倒ですけどね。面倒なことを先方も承知だから今回みたいにオマケをくれるんでしょうね。ネットで動画を見て済ますことができれば、それがもっとも現代的だと思うけど、オマケも欲しい。つまり、ネットで見るだけで何かいいものがもらえるセミナーがあると良い。うひひ。