52年前のシチズン

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時計レストアはゆっくり続けています。写真は1962年製のシチズン。国産手巻き式腕時計の代表格『ホーマー』シリーズの一機種です。この機種は文字盤のデザインが面白い。ただ、腐食が進んでいて、超音波洗浄とブラッシングだけでは取れない汚れがあります。

ムリにキレイにしようとせず、不潔でない程度に汚れをとり、最低限の視認性が確保できたら、それ以上はいじらない方針です。内部のムーブメントは無事で、基本的な清掃と注油だけで正確に時を刻むようになりました。

うちに届いたときは、真っ黒で1秒も動かなかった時計です。それを動くようにした満足感と同時に、こんなに古い機械式時計を直すことにいったいなんの意味があるんだろう? という自問がじわっとこみ上げてきます。直したいから直しているだけなんですけどね。