Apple Watch

iWatch改めApple Watch、発表されましたね。途切れがちな中継を見ていて、ちょっと感動しました。新しいプラットフォームが発表される瞬間は、そう頻繁に見られるものじゃないですな。

「腕に着ける」という新たなスタイルに対してアップルが気合いを入れて考えた結果だと思います。幅を38mmに抑えたのは、女性にも使ってもらいたいというメッセージじゃないでしょうか。まだ大きいと感じる人は多いでしょうが、出発点としてはベストなサイズじゃないかと思います。デジタルクラウンもいいですね。マルチタッチは万能じゃないと思います。

自分的には、S1というプロセッサとWatchOSというオペレーティングシステムがどういうものかを早く知りたいです。消費電力はどのくらい? プログラミングモデルにiOSと異なる部分はあるんでしょうか? リューズ型の入力デバイスや小画面GUIはどういうAPI? 作るのはどこの誰なのかにも興味がありますねー。iPhoneと同じ? 大量生産はこれから、ですかね。

Apple Watchによって、軸がひとつできたと思います。対抗する側はPC/AT互換機的なオープン性を訴求するんじゃないかな。Android Wear陣営がその方向を明確にすれば、その時点で第1ラウンドの構図が決まると予想します。第1ラウンドでアプリケーションがある程度明確になり、スマホがカバーできない領域を埋めるのに必要十分な仕様(機能セット、フォームファクター、性能)が定義されたあとは、より安く、より小さく、より高効率にという競争がはじまるでしょう。それが第2ラウンドのハードウエア領域。

第2ラウンドのソフトウエア領域はパソコンやスマホと大きく違ってくるかも。つまり、機能の品揃えやUIのリッチさよりも、ファッション性や耐久性、安全性に対する要求がずっと大きくなるんじゃないかな。人体に直接触れている時間が格段に長いので、感覚的な評価がよりいっそう重要になるとか。

分からないことだらけですが、新しい領域についてあれこれ考えを巡らすのは楽しいですな。

クアッドコプター猫

ポリゴンの味わいがたまらないアニメーション。ただしネコ好きのみなさんにとってショッキングなシーンがありますので注意してください。

センサとハピネス

データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』という本を読んでいます。腕に着けた加速度センサの値を統計的に処理することで人間の行動をモデル化でき、従来は定量的に扱うことが難しかったハピネス(幸福感)を計測し制御することができるようになります、という主張が展開されている本。勉強になります。

筆者らの所属する日立からまとめレポートが公開されているので、ポイントはそちらを読んでもわかると思います。

ビッグデータの見えざる手 ― ビジネスや社会現象は科学的にコントロールできるか (PDF)

書籍のほうは、これまでの研究のいきさつや科学史における位置づけを考察する部分が加えられて、より読み物として楽しめるものになってます。第4章は「運」の制御について書かれているんですが、まとめは易経の話だったり。「それって易に通じるよなー」と思いながら読んでいたので、うおっ!と思いました。

データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則