Scratchの解説書『小学生からはじめるわくわくプログラミング』を読んでました。子供向けの本ですが、大人が読んでもいいですよね。巻末のアラン・ケイのエッセイが勉強になります。
パーソナルコンピュータは単なる小さな計算機ではなく、真の民主主義を実現するツールであるというアイデアに、先見の明を持つ人々は1960年代に辿り着いていたという話。政治的に不安定だった当時の状況を反映して、権力の濫用を是正するためには市民が十分な知識を持ち、内省的コミュニケーションを拡張することが重要であるという認識を議論の出発点としています。健全な市民が持つべき力の定義からパーソナルコンピュータのあるべきデザインへと議論が展開されるわけです。痺れますね。
Scratchは2.0になって、とても始めやすい環境になりました。ブラウザでscratch.mit.eduにアクセスするだけ。つまり、Webアプリケーションになったんですな。Flashは必要ですけど、最初の一歩(開発環境のセットアップ)で躓く心配がほとんどなくなって、誰にでも勧めやすくなったと思います。