タイマー

入門 電子回路の安全設計ノート』という本を読みました。けっこう面白い部分があった。たとえば部品が壊れる瞬間の写真が良かった。電解コンデンサからプシューッと液(?)が噴き出しているところや、フィルムコンデンサがめらめら燃えている写真など。カラーでもっとたくさん見たかった。原稿もところどころ技術者ならではの味がでてます。理想的なハンダ付けについて説明しているところで「表面を見ると芯線を中心に反射光が後光のように見えます」なんて書いてある。ワタクシも後光が差すようなハンダ付けをしていきたいと思った。

この本で繰り返し述べられているのは「壊れないようにするだけでなく、壊れるときには安全に壊れるよう設計することが重要」という考え方です。日本の家電は長持ちするけど、本来の寿命を超えてあまりに長く使ったために事故が起こることがあるんだそうです。30年使った扇風機が発火して火事になったり。永年の愛用の結果がそれでは、作った方も使った方もやるせないですな。

耐用年数超えの使用を自動的に制限してしまうことも提案されています。寿命がくると内蔵のタイマーが作動して停止してしまう機械。著者は、現実にそれを導入するのは難しいと知りつつも、採用を検討してみてはどうか、と提案しています。なるほど。

6 thoughts on “タイマー”

  1. フェイルセイフ重要!

    間違って動くくらいなら、動かない方がマシだと思います。
    ソフトウェアとかも。

    年金の計算間違えたり、テストの採点間違えたり・・・orz

  2. 最初から壊れている(間違っている)場合は論外として、難しいのはソフトウエアの場合、寿命をどう考えるかですか。つい先日、2年も前に書いたコードを修正するハメになって、「このコードはもう寿命のハズなのに」と思った ;-)

  3. 以前した仕事で、かなり大きく(2tぐらい)、特殊な舞台装置を作ったことがあります.
    そのとき、クライアントに言われたのは、危険度の高い装置だから、定期的なメインテナンスは絶対的に必要、もしエンドユーザがメインテンスコストをケチって、定期メンテをやらなくなったら、動かなくなるように作れないか?
    残念ながらRTCを搭載していないコントローラー(PLC)でしたので、要求に応えることは出来ませんでしたが、なるほど、それも理にかなった方策だなと思いました.
    導入するコストは計算してくれても、後々のメインテナンスのコストをケチるところが多いのが困ったモンです.

  4. 運用でケチりたがるのはどこも同じですか。支払いを渋ったら止まるようにという手も……。

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