アームストロング大尉

エドウィン.H.アームストロングは第一次世界大戦に通信隊の大尉として従軍しました。その時期に開発したのが、スーパーヘテロダイン方式の電波方向探知機。受信機の性能を飛躍的に向上させるスーパーヘテロダイン方式とそれに適した真空管の登場によって、電波の時代は本格化しました。

アームストロングは、超再生回路、周波数変調(FM)の発明者としても知られています。無線通信黎明期の技術開発に多大な貢献をした人物と言えるでしょう。軍事だけでなく、ビジネスにも影響を及ぼす発明だったので、後年、多くの特許紛争を戦うはめになりました。和解を拒んだことで裁判は長期化し、晩年は財政的にも心理的にも傷を負って、ついにはニョーヨークのアパートの13階から飛び降り、命を断ってしまいます。1954年1月のことでした。

その年の6月に、ソニーは最初のトランジスタラジオを開発します。方式はスーパーヘテロダイン。アームストロング亡き後も、彼の技術は広く利用され、現在に至ります。
(写真はWikipediaより)