『可視光通信の世界—LEDで拓くあかりコミュニケーション』読了。光はモノを照らすだけでなく、通信にも使える、という話。たとえば、天井に取り付けられた照明から手元の携帯端末へ光を使って音楽を送れちゃう。数メガから数十メガbpsくらいの通信がすでに可能らしい。無線LAN並み。
要は光源を人間の目に感じられない速さでチカチカさせて情報を載せるわけですが、無線LAN級のスピードが出るくらい速く強く点滅できるようになったのはLEDの発達によるところが大。LEDは通信デバイスとしても有望なんですな。
無線LANやBluetoothなどの電波モノじゃダメなの? という疑問は当然湧いてきますけど、「どこまで飛んでいるかわからない」「どこから来ているかわからない」電波に対して、可視光の「向けた方向にしか飛ばない」「どこに光源があるか見てわかる」といった、言ってみれば当たり前の性質を生かすことで、より安全でスマートなシステムが作り出せる、と可視光通信の人たちは考えている模様。
ワタクシ的には免許も認可も不要な点に大きな可能性を感じますね。電波だと行政上のあれやこれやがあるのに対し、すくなくとも現在は、光を出すのにお上の許可はいりません。好き勝手に通信していいんです。そこが一番楽しそう。
子供の頃読んだ雑誌(子供の科学か初ラ)に、光を使って音声を送るという記事があった事を思い出しました。
マイクで拾った音声で電球の照度を変えて、CDSをアンプのボリュームに直結して再生するみたいな原始的な奴だったと記憶していますが、声が光に変わってまた声に戻るというのは、なんだか不思議な気がしました。
そういえば美術館や博物館の音声ガイドシステムとして、搬送波に展示物の照明を使うアイデアをずいぶん前に見たことがありますが、あれってどこかで実際に導入されているんでしょうか。
電波より可視光のほうが断然カッコいいですよ。
なんたってカシコーそうに見えるし。
どこもカシコもカシコー。
イエー!
こんにちは。
グラハム・ベルが1880年に発明したとされるフォトフォンはそんな仕掛けだったようですね。
かしこ