独立時計師・浅岡肇

届いたその日に『ジャパン・メイド トゥールビヨン』読了。いま日本で一番すごいメイカーは誰かと聞かれたら、この本の主役、浅岡肇さんではないでしょうか、と答えます。

浅岡さんが時計作りに取り組み始めたのは2004年。”Watchmaking” という本を参考にしたほかは全部独学らしい。グラフィックデザインの仕事をやめて時計一本に絞ったのはリーマンショック後という話もどこかで読んだ。本の最後には「意匠デザイン、機構設計、機械加工、仕上げ、塗装、組み立て、どれを1つとってもすぐに究められるようなものではない。どのようにしてここまでのレベルに達したのか、いまだに謎である」と著者のひとりが書いている。

twitterやfacebookの書き込みを見ていると、好きなことを理想に至るまで追求し続ける人なんだろうな、ということはわかります。でも、ただ闇雲に追求しても、なかなか成果は出ませんよね。完成させる能力も必要。そこも凄いところが凄い。

やっぱ凄いな……と何度もつぶやきながら読んだ1冊でした。

ジャパン・メイド トゥールビヨン-超高級機械式腕時計に挑んだ日本のモノづくり- (B&Tブックス)