計算とは何か

あいかわらず量子コンピュータ方面の本を少しずつ読んでます。でも、いっこうに理解が深まりません。
最後に読んだのは『宇宙をプログラムする宇宙―いかにして「計算する宇宙」は複雑な世界を創ったか?』という本なんですが、タイトルは凄いんだけど、内容的にはさほどグッと来なかった。ていうか、ゆってることがよくわかんないのよね。物理学者たちに関する逸話の部分は面白かった。

きょう、近所の書店で日経サイエンスを立ち読みしてたんですけど、日経の古田彩さんという記者の人がこの分野に詳しいということを知った。その記事は、量子コンピュータ誕生の歴史的経緯についてまとめたもの。自分的には「熱を発生しない計算が可能である」という話が量子コンピュータにつながってくる所にグッときた。

古田さんの原稿は、オンラインでも入手できます。『多数の宇宙で計算する 常識を揺るがすコンピュータ』。量子コンピュータの短い歴史と、「計算とは何か」について書かれています。2本のPDFで、文庫本64ページ相当。日経サイエンスの原稿より情報量が多く、熱いです。

※ツアー・オブ・カリフォルニアでマリオ・チポリーニがステージ3位に入った、というニュースが入電(from むーむーさん)。うわー、本当だ! ほんとうにいる! 証拠写真→CYCLINGTIME.com

美しき古の計算機たち

Core Memory (Cover)

最初の数ページで痺れました。『CORE MEMORY』は古のコンピュータたちの美しい写真集。
すべての写真に見応えがあるのですが、とくに計算機の内部に接近した映像の情報量が凄い。高密度に並べられた真空管、空中で配線された抵抗器、無数のワイア。それらからは手作業の痕跡が読み取れます。作った人の息づかいが伝わってきます。
計算機の外側から寄った写真もいい。たくさんのスイッチが並んだフロントパネルの写真がとくにいい。操作した人たちが何を思ったか想像したくなります。
引いた写真もいいですね。Honeywell 316の美しさに目を奪われます。この写真家は解ってますな。とにかく全部いい! と大絶賛せずにはいられない1冊です。

なお、著者のWebサイトでも一部の写真が見られます(Mark Richards – Core Memory)。

いまさらAGP

グラボはみだし結局、ビデオカードを買っちゃいました。いまさらAGPに投資するなんて……という葛藤は最後まであったんですが、マザボから入れ替えるのはちょっとムリな感じだったので、やむなく。
アキバでNvidiaの7600GS搭載の製品を発掘。10890円。高いかも……。基板の背も高いかも……。ロープロファイルなケースなので、ズバーンとハミ出してます。幸いDVIコネクタは見えてるのでそのまま使用中。
画像関係の設定を最弱にしたらなんとか戦える水準で動きました。チープな画面で、これがCOD4なの? と思わずにはいられませんが、贅沢は敵。表示される情報量の少なさは想像力で補ってます。

試案/無印逆ポーランド電卓

RPN
HP32sを慣らし運転中。あたらしい電卓は楽しいなあ。でも、これちょっとデカイよね。もう少し小さいといいよね。それで、もう少し安いとうれしい(7980円という値段はだいぶ勉強してくれてるとは思ってます)。さらに言うと、もっとシンプルで機能の少ないRPN電卓があってもいいのではないだろうか。無印良品あたりで出してくれないだろうか。

ということで考えてみた。既存の無印電卓のパーツを使ってRPN化したらどんなふうになるか、という思考実験。自分的には、最低限このくらいの機能があればいいです。これならキーの刻印とチップを変更するだけでできないでしょうか。売価は2000円くらいだといいなあ。世界的に売れると思うんだけどなあ。海外展開の切り札にどうですかね。

レオパルド

Leopardが動くマックが欲しい。ていうかLeopardはレオパルドと読んでいたのですが、きょう新聞にレパードと書いてあるのを見て違和感。戦車と乗用車くらい違う。

レオパルドで一番興味がある機能はやはりTime Machineですな。バックアップシステムの仕組みって実際にレストアまで試してみないと飲み込めなかったりするので、まずは試してみたい。

コミュニティ・エレクトロニクス

昨日リンクしたchumbyのようなデバイスは増えていくと思います。廉価なパーツを組み合わせて小さなコンピュータを構成し、オープンソースなソフトウエアを載せて、ネットワークにつなぐことで有用なことをさせる。そして、それに必要なソフトとハードはコミュティー主導で作られていくという流れ。

Makeで紹介されていたBug Labsというオープンソースハードウエアを手がけている会社のサイトを読んでいたら、こんな自己紹介が書かれてました。

「Bug Labsは新種のテクノロジー企業です。Bug Labsによってエンジニアはハンダづけの仕方や半導体技術について学んだり、あるいは中国に行ったりしなくても様々なデバイスを開発できるようになります。
Bug LabsにおいてCEとはコミュニティ・エレクトロニクスのことです。マッシュアップの概念をWebサービスと同じようにハードウエアにも適用します。起業家たちはデバイス分野のロングテールを通じてたくさんのマーケットにアピールできます。」

なるほど。バズワード臭もしますが、狙いは面白そうだし共感できる部分があります。この人たちが言うところのコミュニティ・エレクトロニクスという言葉について、つらつら考えてます。

Bug Labsが年内に出すコンピュータの中身はchumby同様、ARM+Linuxです(今月号のソフトウエアデザイン誌で特集されていたarmadilloもそうですな)。ARMプロセッサとLinux OSの組み合わせで安くてオープンなプラットフォームを用意するところからコミュニティ・エレクトロニクスは始まるようです。そのプラットフォーム自体は汎用品の寄せ集めなのであまり付加価値はありません。エンドユーザー的には値段と筐体のデザインくらいしか違いは見あたらないハズ(chumbyを見ると、そこも重要とは思います)。

デバイスそのもので差別化できないとしたら、どこでビジネスを構築するのか。ひとつは、プラットフォームで囲い込んだ上でソフトウエアビジネスをやる方法でしょうな。つまり任天堂スタイル。でも、今からポッと出の企業がそれをやって成功するのは難しいし、インターネットが生みだした状況をフル活用するアイデアにはなってませんな。

そこで出てくるキーワードがコミュニティ、という理解です。開発者とユーザーからなるコミュニティのなかで需要と供給が出会い、周辺デバイスやアプリケーションソフトやコンテンツが流通する状況を作り出す。それはハードウエアとソフトウエアが知的所有権によってがんじがらめになっていたら成立しない話で、ARMプロセッサをはじめとするコモディティー化された電子パーツとGPL下のソフトウエア群の普及によって想定可能となった世界です。

……えーと、まとまらないと思うのでここでいったん切りますが、自分としてはそういう世界が朧気ながら見えてきたことで、ひさびさにコンピュータ関係でワクワク感を得られそうだなあ、みたいな感じなんですね。まだ、見えない部分が多いですけどね。不発かもしれないし。でも、ここ数ヶ月間、延々やってる電子工作とつながってくるものがあって、やっぱりこの方向になにかありそうだよなあ、みたいに思ったりもしてるわけです。ハズしてるかもしれないけどね。頭の中でもうちょっとまとまったら、また書きます。