万年筆の鳴き

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パイロットのカスタムヘリテイジ92という万年筆を買いました。太字(B)です。これまでは中字(M)以下ばかり買っていたので、Bデビュー。それで驚いた。狭い! なにが狭いかというと、キレイにインクが出る角度が狭いんです。少しでもペンをひねってしまうと、インクが掠れたり、ジョリジョリ音を立てたりする。

焦ってググッてみると、Bの最初はそんなもの、使っているうちに馴染んでヌラヌラになりますよ、という意見が多い。1ヶ月くらい慣らしが必要、というレビューもある。そういうものだとしても、1ヶ月は長い。1時間くらいにしてほしい……というわけで、いきなりラッピングフィルムで研ぐことにしました。慎重に、少しずつ。で、掠れたりジョリジョリ音を出したりせずに書けるようにはなりました。

まだヌラヌラには達してない気はしますが、あとは使いながら慣らす予定……と思っていたら、別の現象が! こんどは鳴くんです! ペン先が特定の動きをしているときにキューって鳴くの。慣らすつもりが鳴らすことになってしまった。

またググると、この症状は、万年筆マニアがよく経験するわりと一般的なものみたい。とくにペリカンが鳴くらしい。その鳴き声に癒やされるという意見もある。しかし、ワタクシのペンの鳴き声は、鳥のさえずりというよりは黒板を爪で引っ掻いた系で、かなり苦手なサウンドです。どうにかならないものだろうか。

万年筆が鳴く瞬間、インクが細かく飛び散る現象について触れているブログもありました。ワタクシのペンからもときどきシュワッと飛びます。上の写真はその痕跡。面白いのは、描いた線から振動の発生が読み取れる所。ピントが合っている部分だけ、線に細かい凹凸がありますよね。ペン先が振動してるんでしょうな。これが音と飛沫の原因でしょうな。ペン先のエッジが紙に当たっている状態で速く動かしたときに生じているようです。この現象を抑える方法はまだわかりません。ゆっくり書けば大丈夫なので、とりあえずそうします。万年筆の奥深さを実感してます。

パイロット 万年筆 カスタムヘリテイジ92 FKVH15SRSNCB 太字 透明