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2000/10/18 01:55 アクシデント

昼過ぎ、会社に行こうと家から駅までの道を歩いていたら、
道をふさぐように軽自動車がとまっていた。そのクルマの
まわりには、緊張した面もちのおとなたちが何人も立って
いる。

「なんでしょね」と思いながらクルマの前を通り過ぎ、反
対側をのぞくと、地面に自転車と女性が倒れている。交通
事故だ。女性は三十台半ばころ。意識はあるようだが、人
形のように無表情。体を曲げて横たわっている。

数人の女性が倒れている人のまわりにしゃがみ、肩をさす
ったり、心配そうにのぞき込んだりしていている。誰も一
言も発しない。事故の瞬間は想像できないが、その場の緊
張感で軽い事故ではないように思えた。倒れている女性の
表情から、かすかに恐怖が読みとれたような気がした。

すでに面倒を見ている人がいるし、救急車の近づいてくる
音が聞こえていたので、十秒ほど足を止めただけで、その
場を離れた。

毎日通る道で非日常的な状況を目撃してしまい、とても不
確かな気分になった。そのまま仕事をする気にはなれなか
ったので、中野坂上でソバ屋にはいり、おおもりを頼んだ。

いつもより良く噛むようにして食べたら、いつもよりソバ
の味がして、だいぶ現実感が取り戻せたような気がした。
ソバ湯を全部飲んでから会社に行き、仕事は普通に進め、
いつもより少し早めに帰宅。

自分でインゲンを炒め、卵を茹で、スパゲティ・アーリオ
オーリオを作って、ビールといただく。うまかったが、ふ
とした瞬間に、倒れていた女性の無表情な顔を思い出して
しまう。

PVは45140。昨日とほぼ同じ水準。火曜日にこの数字なら
かなりの好成績。

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